上限が決められている栄養素ー葉酸の摂りすぎは危険です!

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サプリメント過剰摂取

サプリメントや食事に含まれる栄養は、とればとるほどいいと考えがちではありませんか?

食生活の多様化で栄養の不足だけでなく、一部では過剰という問題も出てきます。

サプリメントをあれもこれもと飲んでいると、知らないうちに必要以上に摂取してしまっている可能性があるのです。

これ以上の摂取は注意!葉酸以外にも覚えておきたい栄養素

下の表は、成人のうち18~69歳までの栄養素別摂取推奨量データを抜粋したものです。

摂取推奨量に比べ上限量は約2倍~3倍、それ以上のものもあります。

また、妊活中の女性、妊娠の可能性がある女性は神経管閉鎖障害のリスクの低減のために、1日あたり400μgの葉酸摂取が望ましいとされています。

1日の上限1000μgを超えて葉酸を飲み続けた場合、人によっては食欲不振や発熱、呼吸障害など身体の不調が現れる可能性が考えられます。

また、ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンは、尿や汗として体外に排出されることなく体内に溜まっていきます。特にビタミンAは男女ともに1日あたり2600~2700μgの上限を超えた摂取を続けると、肝臓に過剰に蓄積され、肝臓障害をひきおこす可能性があるので注意が必要です。

栄養素 摂取推奨量(1日あたり) 上限量(1日あたり)
葉酸 男性:240μg、女性:240μg 男女とも:900~1000g
ビタミンA 男性:850~900μg、女性:650~700μg 男女とも:2600~2700μg
ビタミンE 男性:6.5mg、女性:6mg 男性:800~900mg、女性:650~700mg
ビタミンD 男女とも:5.5mg 男女とも:100mg
カルシウム 男性:650~800mg、女性:650mg 男女とも:2500mg
ナイアシン 男性:14~15mgNE、女性:11~12mgNE 男性:300~350mgNE、女性:250mgNE
ビタミンB6 男性:1.4mg、女性:1.2mg 男性:55~60mg女性45mg
男性:7.0~7.5mg女性:10.5mg 男性:55mg女性:40mg
亜鉛 男性:10mg、女性:8mg 男性:40~45mg、女性:35mg

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2015年版(注:2015年版は平成26年3月に作成、使用期間は平成27年度~31年度の最新版です)

基本の食事を大切に!補えない部分はサプリメントで

バランス良い食事

現代日本で、毎食和食を中心とした栄養バランスの整った食事を摂るのはむずかしいです。そもそも野菜自体の栄養価が低下しており、50~60年前と比べ、今の野菜の栄養価は1/8~1/20まで落ち込んでいるといわれています。

また、加工食品などが普及し家で毎食調理をせずとも食事をとれる便利さがあります。しかし、加工食品のビタミンやミネラル類というのは、本当に微々たるものだと考えています。こういったことから、普段の食事で上述したような1日あたりの上限を超えることはまずありません。

そうはいっても、必要最低量を摂取できずに、欠乏症を引き起こしてしまってはもともこもありません。

時には好きな食べ物をおもいっきり食べたり、家族や友達、恋人と会話を楽しみながら食べる、栄養を補給する以外の楽しみが食事にはありますね。

ご自分の食生活と照らし合わせ、なにが必要かを見極めてサプリメントと付き合っていきましょう。

困ったときは信頼できる専門家に相談も

テレビやインターネットの影響で、世の中にはさまざまな健康情報が溢れています。サプリメントにしても、それが本当に科学的に立証されたデータに基づくものなのか、わからないものもあります。

もちろん、いいなと思ったものを試してみること、それを否定しているわけではありません。自分に何がいいのかわからないとき。そんなときは栄養士や管理栄養士などの専門家に相談するのもいいですね。自治体がおこなっている栄養相談や会社の健康診断でも相談することができます。

 

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