初めての不妊治療で行う検査とは?病院選びのポイントは?

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妊活を始めて、誰しもまずは自然妊娠で赤ちゃんを授かりたい、と考えるものです。

しかしながら半年経ち、1年経ち、避妊していないのになかなか妊娠しないのはなぜでしょうか。

不妊症かもしれないと決め付けるのは早いかもしれませんが、30代の女性で妊娠しない原因が分からないまま、自己流の妊活をおこなうこと。そして妊娠しないまま、時間だけが過ぎていってしまうこと。これは女性の妊娠できる年齢を考えたときに、危うさを感じてしまいます。

何も問題なく、ただ性行為のタイミングが合ってなかったという場合もあります。

医師に排卵日の予測と、タイミング法を指導してもらうだけで、妊娠する方もいます。

まずは問診で今の状況を伝えて、何が原因かを知るために必要な検査し、今後の治療方針を決めていきましょう。

一般的に初めにおこなう不妊検査

 

  • ホルモン検査
  • 超音波検査
  • 子宮卵管造影検査
  • 通水検査
  • 子宮鏡検査
  • 頚管粘液検査
  • フーナーテスト
  • 抗精子抗体検査
  • 感染症検査(クラミジア、梅毒、風疹抗体など)

上記のような検査項目を数日に分けて行います。だいたいの目安で、検査には1~2ヶ月ほどかかります。

また、1~3ヶ月分の基礎体温表がある場合は初診の際に持参するといいでしょう。

1.ホルモン検査(血液検査)

低温期(生理が終わった数日後)、場合によっては排卵期、高温期(排卵後)に採血し、それぞれのホルモン値が十分であるか調べます。女性の体には受精卵を着床させたり、妊娠を継続させるために必要不可欠なホルモンが分泌されています。何らかの原因でホルモン分泌が十分でない場合もありますので、この検査は自分の体のことを知るためにも、重要な検査です。

測定時期 低温期 排卵期 高温期
採血で調べることのできるホルモンの種類 FSH(卵胞刺激ホルモン)

LH(黄体化ホルモン)

プロラクチン

甲状腺ホルモン

エストロゲン(卵胞ホルモン)

プロゲステロン(黄体ホルモン)

エストロゲン

プロゲステロン

1-1.FSH(卵胞刺激ホルモン)

脳下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に働きかけ卵胞を成熟させます。成熟した卵胞はエストロゲンを分泌します。

1-2.LH(黄体化ホルモン)

脳下垂体から分泌されるホルモンで、卵胞が成熟したのち分泌されます。これによって排卵が起こります。

1-3.プロラクチン

脳下垂体から分泌されるホルモンで、妊娠中や出産後の女性に多く分泌されるホルモンです。特に授乳期に母乳を促す役割があります。妊娠・出産後以外で基準値を上回る場合は、排卵障害や不妊の原因になる可能性があります。

1-4.甲状腺ホルモン

さまざまな栄養素を代謝し、体を作る働きやエネルギー代謝を促す働きなどをおこなうホルモンです。甲状腺ホルモンは数値が高すぎても(バセドウ病)、低くても(橋本病)どちらも不妊の原因になります。

1-5.エストロゲン(卵胞ホルモン)

卵巣から分泌され、女性らしい体つきをつくったり排卵や月経に深く関わりがある重要なホルモンです。主な役割は子宮内膜を増殖させ厚くします。また、排卵期には子宮頸管粘液量を分泌させます。エストロゲンの数値を測るることで卵巣機能が低下していないかを知ることができます。

1-6.プロゲステロン(黄体ホルモン)

排卵したあとの卵胞が黄体という組織に変化し、プロゲステロンを分泌します。基礎体温を上昇させ、子宮内膜をさらに厚くし受精卵が着床しやすい環境を作ることが主な役目です。

2.超音波検査

経膣プローべを使って子宮内や卵巣を超音波で検査します。子宮内膜の状態を確認したり、卵胞の計測をすることで排卵を予測します。また、子宮筋腫や子宮内膜症の有無を確認できます。

3.子宮卵管造影検査

子宮卵管造影検査では、卵管の閉塞や狭窄、癒着が無いかを調べることができます。

検査後は卵管の通りが良くなるので、妊娠しやすくなると言われています。

4.通水検査

生理食塩水を子宮から卵管に注入します。軽度の狭窄の場合は、この検査を行うことで卵管の通りが良くなります。

5.子宮鏡検査

子宮鏡とはプローブの先に小型のカメラがついた内視鏡で、子宮内のポリープや子宮の奇形、炎症や異常などが無いかを調べます。子宮に直接挿入し、子宮腔内部を写真撮影したり、組織の一部を採取したりすることもあります。

6.頚管粘液検査

頚管粘液は、排卵期に子宮頚管から分泌される粘液で、精子がスムーズに子宮に入りやすいようにするためのものです。通常は酸性で子宮や膣内への細菌の侵入を防ぐためのおりものが、排卵前後のみアルカリ性に変化し、粘度も高まります。

7.フーナーテスト

子宮頚管内の精子の数や運動率を確認します。排卵日の朝、もしくは前夜に性交をしていただき、来院後検査をおこないます。頚管粘液と精子の相性が悪い場合、精子の運動率が低下することがあります。

8.抗精子抗体検査

精子に対する抗体が産生されているかどうかを確認できます。通常はありませんが、まれに女性の体に精子が侵入した際に、精子を攻撃する抗体を作ってしまうことがあります。結果、抗体があるため妊娠する確率が低くなります。この検査は血液検査で調べることができます。

9.感染症検査(クラミジア、梅毒、風疹抗体など)

自覚症状のない感染症は子宮外妊娠や不妊をひきおこします。特に卵管はクラミジアなどの感染症によって閉塞を起こしやすい場所です。卵管の閉塞や狭窄は不妊の原因のひとつになります。

また、風疹の抗体が無かった場合は、生まれてくる赤ちゃんを先天性風疹症候群から守るためにも、風疹のワクチンを接種することをおすすめします。

妊活女性の病院選び

黄体機能不全ぎみの私は、卵がなかなか育たなく低温期が長いため、だいたい42日~60日の生理周期でした。

多く見積もっても年間で8回しか妊娠できるチャンスがない。

当時インターネット検索や質問サイトで、「排卵に時間がかかり、低温期が長い人は卵子の質が悪い」というような回答を目にしていたので、気になって医師に聞いてみたところ、こう言われました。

院長「さちこさん(私)、いいですか。花もそうでしょう。

寒い冬のあいだは蕾のまんま、じーっと待つんです。

待って待って待って、そしてやっと春になったらあるときパッと咲くんです。

卵もおんなじ。

女性が皆、28日とか30日(周期)かと言われたら、そんなはずないんですよ。

それぞれの体だから。違うのは当たり前。

じーっとしてるからって質が悪いなんてね、そんなことは絶対にない!

時期がきたら必ず咲くんですから。」

 

絶対とか言っちゃっていいのかな?と思ったりしましたが、

周期は長いし次の排卵がいつあるのかも分からない。

こんな体で妊娠できるのか?と不安になっていた私はこの言葉で少し心が軽くなりました。

そして、これが決め手だったわけではないのですが、通いやすさや医師の対応のしかたなど、次の項で挙げるさまざまなことを総合的に判断して、このクリニックに通うことになります。

不妊治療の病院・クリニック選びのポイント

 

前述したのは、関西でも有名な岡本クリニック(不妊専門/男性不妊にも力をいれてる)の院長の言葉です。

 

そこで、不妊治療を行う際、病院選びはとても重要です。

その医師が名医であるかどうか、病院の実績はもちろん、クチコミや評判などを参考に以下の3点も参考にしてみてください。

  1. 説明をきちんとしてくれるか。
  2. 一人一人を丁寧に見てくれるか。
  3. 質問に対して曖昧にせず、解りやすい言葉で答えてくれるか。

人気のあるクリニックだと待ち時間が長い場合が多いです。それだけ多くの方が治療に来ていることも1つありますが、一人一人を丁寧に診察してくれるので必然的に時間がかかってしまうこともあります。

また、医療用語や専門的な言葉を多用する先生や、どうせ説明してもこちらは分からないと思っているのか、詳しく教えてくれない先生などは問題外です。

どうしてもそこに通わないといけない場合などは、看護師さんや場合によっては不妊カウンセラーさんが常駐している病院もありますので、一度声をかけてみるのもいいと思います。

妊娠が分かったときは一緒に喜んでくれる医師、本当にここに通って良かったなと思える病院選びをしたいですね。

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